作品

16.木品の家

竣工年 2024年5月
所在地 神奈川県藤沢市
用途 専用住宅
延床 83.5㎡
施工 株式会社with design
撮影 Hideyuki Akata

下階に玄関、上階に住居スペースがある珍しいメゾネットタイプのマンションリノベーション。築50年以上の建物ということもあり断熱材が壁になくまた壁式コンクリートのために夏は熱を蓄熱し夜になっても壁が熱をもった状態に、冬は壁から冷気を感じてしまい健康に悪影響を及ぼしかねない恐れがあった。また間仕切り壁がコンクリートであるため配線配管を隠すことができず、むき出しの状態で見た目にも綺麗ではなかった。
そこで外気に接するコンクリート壁には内側に新たに断熱材を入れた壁を作り、そこに配線スぺースも確保している。また隣の住戸との界壁にも壁を薄くつくり配線を隠すことはもちろん防音も兼ねるといった住むための下地づくりをまず行った。そしてその作った下地部分にはシナベニヤを仕上げとして貼りさらに押縁張りやルーバー仕上げなど場所により仕上げ方も変化をさせ、木質素材を多用しながらもログハウスではない木木し過ぎない空間を目指した。

また既存の仕上げ材もできるだけ残し過去の記憶を新しい住空間に継承した。
具体的には玄関の石張りを残しつつ目地材をライトグレーで幅広に塗りなおし軽い印象で仕上げたり、ラワン無垢材の既存階段手摺は塗りつぶし塗装されていたため、塗装を剥ぎラワンの風合いを生かすとともに握りやすい形にサイズ調整し再利用している。

シナの漢字は木へんに品と書く。完成した空間は壁式コンクリート造という重さをシナで包み、さらに柔らかい色調のシナの木を感じることができる木(気)品のある空間となった。